Canon C300テスト撮影

実は先月(2011年12月)いつもお世話になっているSignaLの大橋洋生さんに誘われてCanonの新型機C300のβ版のテスト撮影を行いました。
年末にはUP準備を進めてたのですが、なかなか書きあげ切れず、1ヶ月遅れで本日のアップになってしまいました(笑)
ゴメンナサイ

最初に読んで頂く上で、注意点を。
正直、難しい技術的な事は僕が技師ではないので分かりません!
あくまで企画を考えて「あれが撮りたいな〜」と、いつもボヤいてるだけなので、
間違った認識や技術論があると思います。その辺はご指摘頂ければ逆に幸いです。
     

インプレッションを最初に書いておくと、【思ったより良いカメラ!】です。
まずは持ち上げたとこで(笑)、以下に個別の感想を書いていきます。


・Canon LOG

Canon LOGは思ったより「シャキ」っとした映像です。
LOGというとローコンの甘い画を思いがちですが、思いの外、既に出来上がった映像というイメージです。
DSLRに最近慣れてきてしまい、カラコレの破綻に頭を悩ませる日々でしたが、
C300は後々のカラコレを前提に撮影することが出来ます。
かなり強引に色を転がしても破綻することはほぼありませんでした。
他のEOSシリーズとは別格で比べるには値しません。

Canon LOG(元画像)

Canon LOG(元画像)                           カラコレ後(適当です)
  


・モニタとビューア

はっきり言って使いづらいです。
モニタ、ビューア共に実際の映像より軟調気味です。
またShutter(Speed)をかなり入れているかのようなパラパラ感があります。
1/100で撮影を始めてみるとパラパラ感が気になり、1/48まで落としてやっと気にならなくなります。
ですが、外部モニタで確認すると気にならなかったですし撮影後FCP等で立ち上げてみると1/100のデータも問題はありませんでした。
また、取付位置が本体上部固定のためビューアを使うとモニタは誰に見せたくて付けているのか分からない
ただの重い付属品になってしまいますw


・音収録

モニタを付けないとガンマイクが取り付けられない&ガンマイクを付けないと音が一切収録出来ません。
つまり使用時には絶対にモニタセクションを取り付けなきゃなりません。
意外に重いので、ビューアだけで撮影をしようと思っても出来ない!
このちょっとした重さの違いですが、ずっとハンディで撮影をするとなると結構ネックになりそうです。
実際にはモニタセクションにXLR(キャノン)INがLRであり、BODYにミニピン(3.5mm)のINがあるので、
ミニピンで何かしらのマイクを付ければ良いと思いますが、そのマイクを取り付ける先がないので…
モニタセクションを使わずにホットシューにマイクのマウントを取り付けるとかが何れにしても必要です。
せめて過去のEOSシリーズ同等のマイクで良いので内蔵されていると後々の同期が非常に楽になりますし、
音楽モノがメインの仕事では音が「一応」でも録れないと非常に困ります。
また今回は試しませんでしが、ステディカムを使用する際などは、カメラマンの負担も考えて
なるべく重量を軽くしたいですし不要なものはどんどん外したい所ですが、
これだと色々不便ですね。


・その他操作性

EOSシリーズを使ってる人は操作性のあまりの違いにア然とすると思います。
ただXF305/300やSONY EXなどを使ってる人は違和感無いと思います。

以下EOSユーザー目線です。
ジョグが絞りに固定されていて、Shutter/GAIN(ISO)をいじるのは全てFUNCTIONボタンを数回押して
その後モニタを見ながらジョグでの変更になります。
映画やMusic Video等撮影が始まったら設定をいじることが無い撮影では特に問題にはなりませんが、
ライブ収録やドキュメント等の撮影ではスピード命な面があるので、非常にストレスになると思います。
またレンズを交換すると、諸々設定がリセットされるのは辛い所ですね。
あとRecボタンの位置が悪くて慣れないと結構戸惑います。ついでに書くとボタンが黒い!
ちなみにRECボタンは3箇所も必要あるのでしょうか?ボディ前面、上部(確か…背面だったかな?)、背面。助手はやりやすいでしょうが…

多分世界万国共通で「REC=赤」という認識だと思うので、赤くして欲しかったw
EOSシリーズの中でも1Dと5D/7DでもRECボタンの位置は違ったりするので慣れなのでしょうか?


・Hi-Speed撮影

僕ら音楽モノに携わる事が多いので、非常に多用するので、かなり興味深い部分です。

これは既報ですが、HSでは720pでの撮影になります。

ノーマル撮影からHi-Speed撮影への切り替え方法ですが、

1/「24pモード」をON(24fps撮影とは別の設定項目・理由は分かりません&何を意味するのかも分かりません)に
2/その後フレームレートの設定〜倍速数の設定(1〜60f)
3/そして、ファスト&スローモーション撮影機能をONにします。

これでHSの撮影が可能になりますが、この設定の類が結構Menuの深層になるので意外に時間がかかります。
またHS撮影後にノーマルモード(24fpsとか60i)に戻した後で、再度HSを撮りたいときは倍速数の設定がdefaultの30に戻ってしまうので、
いちいち倍速数を再設定する必要があります。これは時間のない現場やC300を扱い慣れてない助手だと事故の元になる要因だと感じます。


・ISO(GAIN)

悪い点ばかり書いてしまったのでw
最後に良い点を!
ISOが20000まであり、正直どんなもんよ?という半信半疑で試してみましたが結構…いやかなり使えます!
深夜に街灯の下で撮影してみましたが、F1.8のレンズで街灯はぶっ飛びます。
空は黒潰れせず、青くグラデーションを見ることが出来ます。

Canon LOG(元画像)                         Canon LOG(元画像)
  

また小さな携帯のLEDを2〜3m離れた所から打っても十分な光量を確保できます。
星の煌きを撮影しようと思ったら、ん百万する高価なカメラが必要でしたが全然そんな必要はありません!
今回の撮影ではモデルさんと星を同じ画角に入れて、フェーカスを送る等今までに無い事が出来ました。(写真では分かりづらいですね…スイマセン)

ただし!
当然20000まで上げればノイズは出ます。その許容範囲の基準は人それぞれなので、コメントは差し控えます。
あと一点気になるのは、かなりGreen被りが出てくる事と、明暗がはっきりした場合
明部の横方向のノイズが激しく出ることです。
ただ、ここまで上げずとも色々な事が出来ると思うので、表現の幅は広がったのは間違い無いと思います。

・外部出力

フットワークが必要な撮影ではなく、スタジオでじっくりと撮影する場合や、(本来はそうあるべきですが…)バックアップを常に取りつつ撮影を進める場合は
自ずと外部に録画機を用意して(例えば僕が使ってるBlackmagicのHyper Deck等々)万が一に備えたい訳ですが、
C300のHD-SDI OUTは60i固定でしか出ない。折角24pで撮れるってるのに何故60i固定?(笑)是非ファームウェアで改善してください!

・データ(撮影後の立ち上げ方)
実は一番悩んだポイントです。
データを開いてみると見たことのある階層になっており
 Final Cutで編集するためには、まずXF300用のプラグインをインストールして、
「切り出しと転送」で立ち上げていきます。
これは「C300専用に作られたプラグインではない」=つまり「C300もXF305/300も同様のコンテナ」で有ることを意味している訳で、
CanonがCinema業界に本格参入する意志を表明したのであれば、
専用のコンテナにして欲しかったし、そうあるべきではないでしょうか。
ここは意見が多々あると思うのですが、僕はそう思いました。


・まとめ

凄く短時間でのテストではありましたが、映像のキレイさに関しては問題あるはずがないですし、
階調表現も非常に良い感じです。夜間撮影での進化には目を見張るものがありますし、非常に良いカメラです。
ただ個人的な感想としては、やはり「ビデオ」の考え方が非常に強いカメラだということを感じました。
メニューの作られ方、操作性はCanonのXFシリーズ、絵の作られ方はEOSの発展型、
この2者のイイトコも悪いとこも含めて足した感じです。
ただし、このカメラは使い方次第で面白い絵を撮れるというのが簡単な印象です。
今まで星の点光源とメイン被写体をほぼノーライトで撮るなんて考えたことありますか?
普通に考えたら「無理」とハナから決めて合成したりってのが当たり前だったと思うんですが、
まぁノイズ問題は当然あるにせよ、撮れるってのは今までになかったことなのかな?と思います。
よくテレビ番組でオーロラを見に行って、キャストの方が
「分かりますか〜?(ムービー)カメラじゃ映らないかな〜?実は写真で撮るとこんなんです!」
なんてナレーションして写真のインサートされる番組(日テレさんの日曜日の夜の番組とか?←毎週録画して見てますw)ありますよね?
それが、これからはこのカメラ一台で済んじゃう訳です。
ナイター撮影(赤外線撮影←緑になるやつ)の機能が不要になってきたりする訳です。(もちろん真っ暗じゃ敵いませんが)
問題点はあれど、これから進化していくであろうCanonのCIMEMAシリーズの初号機としては品質は十分だと思います。
だって僕が上げた問題点なんてファームウェアもしくは次号機で改善できちゃう位小さなことです。
今後の改善に期待を込めつつ、僕の簡単なテストレポートとさせてください。

更に技術的な事や詳しくは、みんな参考にしているだろうraitankさんのblog(いつも参考にさせてもらってます)
もしくはraitankさんがPRONEWS内でお持ちの連載を読んでくださいませ。 http://www.pronews.jp/column/raitank/1201201600.html

長々稚拙な文章読んで頂きありがとうございました。
ご不快に思われた方いらっしゃいましたら申し訳ありません。
あくまで僕個人の目線であり、悪意が無い事をご承知頂ければ幸いです。
また記述に間違いや何かありましたらコメント頂けますでしょうか?
よろしくお願い致します。

実は年末にRED EPICの実機を西華産業さんで触らせてもらいました。
その際に色々伺ってきました。ちなみに本日RED EPICでロケをしてみました。
そのレポは書くか分かりませんが、ご報告程度に書いておきます。

株式会社KID クリエイティブディレクター
タカハシケイ

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